2015年9月の記事一覧
SSH講座「PCRの原理と応用」を行いました。
この講座の目的は、アルコール脱水素酵素の遺伝子型をPCR法で推定し、その原理の理解により、分子生物学の基礎を体験的に学習することです。
最初に各自のエタノール分解酵素の活性の表現型をアルコールパッチテストにより確認しました。
皮膚にアルコールを含ませた脱脂綿を貼り付け、10分後、皮膚が赤くなるか否かを確認する。
次に口腔粘膜上皮細胞からDNAを抽出し、正常型(野生型)と点突然変異(SNP:一塩基多型)を持つ変異型に対してアニーリング(会合)する性質の異なる2種類のRv primerを用いるAlleleSpecific PCR法(アレル特異的増幅法)でDNAを増幅しました。
口腔粘膜上皮細胞を含むだ液をマイクロチューブに取る。
フェノールとクロロホルムを加え、攪拌、遠心した後、DNAを含む上層の水層を取る。酢酸ナトリウムで塩析し、DNAをエタノール沈殿させ、洗浄してDNAを抽出する。
抽出したDNA溶液にDNA合成酵素(Taq polymerase)とプライマー、dNTP等を加え、サーマルサイクラーでPCR反応を行う。
複製されたDNA断片を電気泳動で分子量順に移動させ、蛍光物質で発色させ写真を撮影しました。
PCR産物に色素液を加える。
色素液を加えたPCR産物をアガロースゲルのウェルに入れる。
電気泳動でDNA断片をヌクレオチドの長さによって分離する。
最後にDNA断片の有無からアルコール代謝に関連する酵素(アルデヒド脱水素酵素2(Aldehyde dehydrogenase 2, ALDH2, EC 1.2.1.10))の遺伝子型を推定しました。また、表現型との整合性も検討しました。
トランスイルミネーターでゲルに紫外線を照射して写真を撮り、バンド(帯)の有無から遺伝子型を推定する。
実験をとおしてマイクロピペットの扱い方や遠心分離、電気泳動などの分子生物学実験の基本的な操作方法を体験的に学ぶとともに、分かりやすい講義でPCR反応や電気泳動の原理などバイオテクノロジーの基礎を楽しく理解することができました。また、研究室の見学をさせて頂き、研究の現場とその雰囲気を知ることができました。
この講座に参加した生徒は、生命のしくみに対する興味と将来の夢を抱いたようでした。
小中学生のためのサイエンス教室in春日部高校
なお,本校独自のサイエンス教室が12月19日(土)に行います。たくさんの人たちの参加をお待ちしております。
指のレプリカ
科学の館
ユニット折り紙
1年数学課題研究発表会を行いました。
不動岡高校の階段についての研究
村山智哉君が日本生物学オリンピック2015において敢闘賞を受賞しました
7月19日(日)に日本生物学オリンピック予選が全国103会場で実施され、参加者3433名の中で、本校3年生村山智哉君が優秀な成績を収め、本選(広島大会)に参加できる80名に選ばれました。
8月20日(木)~23日(日)に広島大学で実施された本選では、「数理生物学」や「生理学」、「微生物学」等の実験試験を受け、その順位は80名中25位でした。予選の筆記試験の成績との総合順位では80名中46位で、敢闘賞を受賞しました。
小中学生のためのサイエンス教室in春日部高校
サイエンス教室が9月27日(日)春日部高校にて行われます。
入場無料でさまざまな不思議な体験ができます。
参加申し込みは不要です。ご来場お待ちしております。
開催日 9月27日(日)10:00~14:00
*お好きな時間にお越しください。
場所 春日部高校 (不動岡ではありません。ご注意ください。)
注意 内履きは不要です。
お車でのお越しはご遠慮ください。
休憩スペースはございますが、食事の提供はしておりません。
なお、当日は3校の学校説明ブースを設けます。
合わせてご参加ください。
第1回 10:30~11:30
春日部高校 10:30~10:50
不動岡高校 10:50~11:10
越谷北高校 11:10~11:30
第2回 12:30~13:30
春日部高校 12:30~12:50
不動岡高校 12:50~13:10
越谷北高校 13:10~13:30