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2013年8月の記事一覧

SS生物ユニット「植物を病気にする微生物をみてみよう」

 719()(於 不動岡高校)と7月30()(於 法政大学生命科学部植物医科学専修)の二日間、SS生物ユニットの講座として「植物を病気にする微生物を見てみよう」の講義と実習を行いました。
 この講座の目的は、身の回りに普通に存在するのにあまり知ることのない植物病原菌について学ぶことです。植物病原菌は、園芸植物や農作物に感染し病気を発症させます。今回この植物病原菌や植物ウイルスを生きている状態で観察したり、純粋培養の方法を体験しました。
 719日の不動岡高校での実習では、植物病原菌についての基礎的な講義と顕微鏡などの使い方の練習でした。
 前半は、植物病原菌が人間社会に甚大な被害を引き起こした例として1840年代にアイルランドで大発生した「ジャガイモ疫病」についての講義でした。この病原菌の知識不足やイギリスの内戦、ヨーロッパの気候変動などさまざまな要因が重なりおよそ100万人のアイルランド人が餓死や病死で亡くなった歴史を学びました。
 後半は、光学顕微鏡や実体顕微鏡、ルーペの使い方の練習でした。不動岡高校では植物病原菌の代わりの微生物として変形菌(粘菌)を観察しました。変形菌は、微小なキノコのようなものです。赤・黄・紺・茶色の鮮やかな色で形もソーセージ型や提灯型、マチ針型などいろいろな種類がありました。また、それと平行してクリーンベンチを使用した菌の移植実習も行いました。
講義のスライド

変形菌(粘菌)の顕微鏡写真

クリーンベンチ内での菌移植実験
※クリーンベンチとは、雑菌を除去した無菌状態で操作するための機器のことです。

 7月30日の法政大学ではまず、「植物病とは、植物医師とは?」の講義を受けました。それから、不動岡高校出身の大学院生から「私の大学生活と研究の魅力」という題目のお話を聞きました。
 実習では、代表的な植物病原菌である灰色カビ病菌、サビ病菌そして様々なウドンコ病菌などの形態を光学顕微鏡で観察し、一部を写真やスケッチにしました。また、灰色カビ病菌に感染している葉から菌を移植する実習も行いました。最後は、法政大学植物医科学専修の研究室や植物温室などの見学ツアーを体験しました。

法政大学での講義

顕微鏡実習

ウドンコ病に感染した葉

見学ツアー(屋上温室)

見学ツアー(研究機器の部屋)

見学ツアー(透過型電子顕微鏡)

以下に、参加した生徒の感想の一部を載せます。

「植物の病気については、中学の技術の授業で少しだけ勉強したくらいなので、今回の実習でより詳しく学習することができて良かったです」

「普段、観察などできない植物ウイルスを電子顕微鏡で見ることができたことが心に残っています」

「今まで馴染みのなかった植物の病気について知ることができたことやスライドで勉強した画像と同じものが実際に見えてよかった」

「初めて見る大きな電子顕微鏡や広い温室などの設備にも感動したし、自分自身で植物病原菌を培養したり観察したりなど、貴重な体験ができて良かったです」