校長日誌

5月22日(水)進取の気風No.43 「山を当てる」

 晴れ後曇り最高気温25度。今日と明日は年に一度、大宮ソニックシティホールで開催される全国高等学校長協会総会・研究協議会に出席しました。大学時代の同級生や研修で一緒だった他県の校長と会えるので毎年楽しみにしています。本日は東京大学生産技術研究所の大島まり教授の講演も聞きました。機会があったらこの講演について書きたいと思います。そして、不動岡高校のホームページがマイナーチェンジしました。普段は一斉送信メール、Google Classroomで事は足りますが、このHPもどうぞご活用ください。

 不動岡生は考査三日目でした。定期考査は、勉強する教科の範囲も広く、ある程度は勉強してもどうしても納得いくまでには程遠く、結局は不十分な状態で受けることになることがよくあります。そんな時は、もう少し早く取り掛かっていれば良かったと後悔し、次の期末考査ではしっかりやろうと心に誓うのですが…。とはいえ、4日目の最後の教科が終わった時の解放感は最高ですね。あと1日です!

 さて、「山が当たる」という言葉があります。「山」とは鉱山の意味で、予想が的中して鉱石が出るという時に使われていたのでしょう。山が当たれば一攫千金ですから最高です。よくテストでも「山が当たる」ことがあります。全部を復習している時間がない時に出そうなところを予想してそこだけは徹底して準備しておくのです。山が当たれば高得点が狙えますが、逆に「山が外れる」と悲惨な目に遭います。友人でも山を当てるのが得意なやつがいました。お互いに試験前に予想するのですが、その得意な友人はよく当たるのです。その頃は、運が良い人はいるものだとしか思っていませんでしたが、教員になってテスト問題を作成する側になってみると違った考えを持つようになりました。教員側は大切な内容、是非ともしっかり身につけておいてもらいたい知識等を優先的に問題にします。それからちゃんと授業中に教えたことが理解できているかを確かめるために難易度の高い問題も折り混ぜます。関連した応用問題も入れますが、授業の内容を理解していれば解ける問題にしてあります。問題を作成する教員側の身になって考えれば、自然とこの辺りの問題が出そうだと予想が立ちます。つまり、山を当てるのが得意な人は、授業中よく教員の話を聞いていて、どこが大切なのかをわかっていたのです。更に、そういう人は人に教えるのも上手く、ポイントをよく押さえています。人に教えてあげられるということは自分がちゃんと理解している証拠ですが、実は人に教えることでより理解が深まり、定着してゆくのです。そう考えると、「山」は当たるべくして当たっていたのかも知れません。逆に、よく山を外す友人はまさにギャンブラーでした。よくもここまで出そうにないところに山を張るなあと感心したこともあります。ですから、テスト前には勉強ができるやつに「どこが出そう?」とまるで予想屋に尋ねるように聞きにいく友人もいました。教員側としても生徒に簡単には予想されないよう苦心して問題を作成しますが、渾身の問題に見事に正解した生徒には全員の前で褒めてあげたい気持ちになります。しかし、当時の不動岡高校の先生方はどうだったでしょうか。ただ覚えているのはどの教科もやたら平均点が低かったということです。鼻からそう易々と高得点を取らせないぞという意気込みが感じられるテスト、いや、勉強をさぼっている人間は容赦なく奈落の底に突き落とすテストだった気がします。それは、当時の不動岡高校の先生方特有の愛の鞭だったのかもしれません。そうやって私たちは逞しくなったものです。