ニュース

ニュース

SS生物ユニット講座「プラスミド抽出と制限酵素処理」を行いました。

 平成25年9月29日(日)に、SSH事業として「プラスミド抽出と制限酵素処理」を、埼玉大学大学院理工学研究科 助教 坂田一郎先生と細胞制御学研究室のTA5名のご指導により、埼玉大学理学部生体制御学科二号館4階学生実習室で1・2・3年生の希望者12名を対象に実施しました。  
 また、それに先だって、前日に本校で「DNAの構造、制限酵素、電気泳動の原理等」について事前講義を実施しました。
埼玉大学で実施した実験内容は、次のとおりです。
 
実験内容

(1) 大腸菌からミニプレップ法(アルカリ法)によりプラスミドDNAを抽出。

(2)  制限酵素を用いてプラスミドDNAを特定の塩基配列で切断。

(3) アガロース電気泳動で切断したDNA断片を長さの違いで分離。

(4)  DNA断片の長さから制限酵素地図を作成。
 
 坂田先生からマイクロピペットの使い方を学ぶ。
 
プラスミドを導入した大腸菌をマイクロチューブに取る。
 
エタノール沈殿させたプラスミドDNAを遠心したマイクロチューブから上清を抜き取る。
 
DNA分子マーカーと制限酵素処理したプラスミドDNAをアガロースゲルのウェルに注入する。
 
 電気泳動の結果。左側の列は分子マーカー。泳動開始点から各バンドまでの距離を測定してDNA断片の長さを求める。
 
  実験をとおして制限酵素や電気泳動、片対数グラフ、制限酵素の認識配列の検索と制限酵素地図作成等を体験的に学習することができ、とても有意義でした。また、実験により得られた結果を解析する力を養うことができました。
 
 また、大学や研究室の雰囲気、分子生物学実験の手法に直接触れることができ、今後の学習意欲に良い影響を与えることができたと思います。
 
 生徒は、この講座に参加して生命やDNA、バイオテクノロジー(生物工学)により強い興味を持ったようでした。この体験が将来の進路や職業の選択の一助になればよいと考えています。

SS生物ユニット「植物を病気にする微生物をみてみよう」

 719()(於 不動岡高校)と7月30()(於 法政大学生命科学部植物医科学専修)の二日間、SS生物ユニットの講座として「植物を病気にする微生物を見てみよう」の講義と実習を行いました。
 この講座の目的は、身の回りに普通に存在するのにあまり知ることのない植物病原菌について学ぶことです。植物病原菌は、園芸植物や農作物に感染し病気を発症させます。今回この植物病原菌や植物ウイルスを生きている状態で観察したり、純粋培養の方法を体験しました。
 719日の不動岡高校での実習では、植物病原菌についての基礎的な講義と顕微鏡などの使い方の練習でした。
 前半は、植物病原菌が人間社会に甚大な被害を引き起こした例として1840年代にアイルランドで大発生した「ジャガイモ疫病」についての講義でした。この病原菌の知識不足やイギリスの内戦、ヨーロッパの気候変動などさまざまな要因が重なりおよそ100万人のアイルランド人が餓死や病死で亡くなった歴史を学びました。
 後半は、光学顕微鏡や実体顕微鏡、ルーペの使い方の練習でした。不動岡高校では植物病原菌の代わりの微生物として変形菌(粘菌)を観察しました。変形菌は、微小なキノコのようなものです。赤・黄・紺・茶色の鮮やかな色で形もソーセージ型や提灯型、マチ針型などいろいろな種類がありました。また、それと平行してクリーンベンチを使用した菌の移植実習も行いました。
講義のスライド

変形菌(粘菌)の顕微鏡写真

クリーンベンチ内での菌移植実験
※クリーンベンチとは、雑菌を除去した無菌状態で操作するための機器のことです。

 7月30日の法政大学ではまず、「植物病とは、植物医師とは?」の講義を受けました。それから、不動岡高校出身の大学院生から「私の大学生活と研究の魅力」という題目のお話を聞きました。
 実習では、代表的な植物病原菌である灰色カビ病菌、サビ病菌そして様々なウドンコ病菌などの形態を光学顕微鏡で観察し、一部を写真やスケッチにしました。また、灰色カビ病菌に感染している葉から菌を移植する実習も行いました。最後は、法政大学植物医科学専修の研究室や植物温室などの見学ツアーを体験しました。

法政大学での講義

顕微鏡実習

ウドンコ病に感染した葉

見学ツアー(屋上温室)

見学ツアー(研究機器の部屋)

見学ツアー(透過型電子顕微鏡)

以下に、参加した生徒の感想の一部を載せます。

「植物の病気については、中学の技術の授業で少しだけ勉強したくらいなので、今回の実習でより詳しく学習することができて良かったです」

「普段、観察などできない植物ウイルスを電子顕微鏡で見ることができたことが心に残っています」

「今まで馴染みのなかった植物の病気について知ることができたことやスライドで勉強した画像と同じものが実際に見えてよかった」

「初めて見る大きな電子顕微鏡や広い温室などの設備にも感動したし、自分自身で植物病原菌を培養したり観察したりなど、貴重な体験ができて良かったです」


SS化学ユニット(実験実習)

8月26日(月)
SS化学ユニットとして、実験実習講座を行いました。
講師は、8月21日にもお世話になった、東京大学大学院理学系研究科の
鍵先生と、鍵研究室で研究をされている大学院生の4名です。
「化学の目で地球を理解する」をテーマに
5つの実験を通して、環境問題とこれからの科学技術について学習しました。
 
実験1 炭酸カルシウムの析出と二酸化炭素濃度の変化
実験2 海水の緩衝作用
実験3 温室効果ガスの影響
実験4 酸素バーナーを使ったルビーの合成
実験5 水に1万気圧をかけると?
 

講義の様子 緩衝作用の実験 ルビーの合成 合成したルビーの確認
 
【生徒の感想より(一部抜粋)】
・ルビーの合成は本当にルビーができあがってびっくりしました。
・最初の実験から最後の実験まで、いろいろな関係があって、私たちがこれから地球で生き
 ていくときに重要となる考え方を身につけられました。
・水に圧力をかけるだけで氷になった瞬間を見たときは感動しました。普段見ている氷とは
 構造が異なり、水の中で沈んでしまうのも不思議に思いました。
・地球環境化学に興味があったので参加しました。特に、スノーボールアース仮説には
 興味が出てきたのでもっと調べたいと思いました。

SS化学ユニット講座(東京大学研究室実習)

8月21日(水)
SS化学ユニット講座として、東京大学大学院理学系研究科地殻化学実験施設の
鍵裕之先生、長尾敬介先生の研究室での実習を行いました。
今回は1年生の希望者12名(男子9・女子3)が参加しました。

 
“地球化学(Geochemistry)”についての講義や研究に用いている装置について
分かりやすく説明していただきました。
講義の様子 長尾研究室 鍵研究室
【生徒の感想より(一部抜粋)】
・「地球化学」という学問について初めて知りました。地震の前後でラドン濃度が変わっている 
 ということには驚きました。
・小惑星「イトカワ」から持ち帰った物質を計測する手作りの装置や、ダイヤモンドを使って地球内部と
 同じくらいの圧力を作れる装置などを見ることができ貴重な体験が出来ました。
・実験装置だけでなく、学生実験室や、講義室も見て回ることが出来たので、とてもよかったた。
 また、大学の雰囲気を知ることができ、勉強への意欲もわきました。
・氷の結晶が16種類もあるということに興味を持ちました。

さまざまな隕石