SGHニュース
「異文化理解」 森茂教授 講義
1月20日(水)、2年9組(外国語科)の「異文化理解」のクラスでは、中央大学教授 森茂岳雄(もりもたけお)先生をお招きし、「多文化共生の現実と課題」-日本とマレーシアの事例からーというタイトルでご講義をいただきました。
お話は多岐にわたり、前半では、現在の「多文化主義の時代」の中で、日本や世界で起きている状況について、医療、メディア、教育等の分野を例にとり、問題点などをお話しいただきました。後半では、多民族国家であるマレーシアの状況について、歴史や政治を含めてお話いただきました。さらに、今後2年9組の生徒たちがどんな方法で多文化共生について学んでいったらよいかのアドバイスも豊富に盛り込んでいただき、先生の熱意に圧倒されるご講義でした。
JICAエッセイコンテスト「青年海外協力隊埼玉県OB会長賞」受賞式
2月17日(水)、JICAエッセイコンテストで「青年海外協力隊埼玉県OB会長賞」を受賞した外国語科1年生の小山真由さん(作品名「生きた感覚」)を表彰するため、青年海外協力隊埼玉県OB会副会長の粂田浩さんとJICA国際推進員埼玉デスクの廣瀬勝弘さんが本校に来校されました。
※2016年1月21日のSGHニュースに受賞した作品が掲載されています。
平成27年度 SSH・SGH 合同生徒研究発表会・成果報告会が開催されました
生徒発表会では、生徒たちがこれまでの課題研究の成果をパワーポイントにまとめ、日本語または英語でプレゼンテーションをし、発表後には活発な質疑応答が行われました。
当日は、埼玉大学の飯島聰教授、桐谷正信教授、獨協大学の柿沼義孝教授、県立学校部高校教育指導課の持田亮指導主事をご来賓としてお迎えするとともに、県内外の高等学校の先生方や本校保護者、中学生の皆様など多数御来場いただき、生徒たちの発表をあたたかく見守っていただきました。
発表者の氏名と発表内容は以下のとおりです。
1 JICAリーダー合宿「JICA研修報告発表」
1年 石井、柿沼、小山
貧困、格差、地球温暖化など、今世界が抱えている課題について学んだ。自分たちの無知を痛感した。まずは知ることから始め社会貢献について考えていきたい。 |
2 SGグローバルスタディーズ「世界に目を、アメリカの今」
1年 増田、染谷、田中、喜多、辻
SGHアメリカ研修に向け、日本とアメリカの課題を研究し、解決策を模索していく。今回はKJ法で発見し調査したアメリカの問題から、今後の方針について考えた。 |
3 ドイツ研修「人口減社会、少子高齢化問題」
1年 平山、岡田、堀
近年、先進諸国では出生率低下による人口減少や少子高齢化が問題となっている。中でも日本は最も深刻な国の一つであり、喫緊の課題である。そこで移民の受け入れに着目し、現状を変えるためにできることを調査した。 |
4 マレーシア研修「To realize cultural Japan」
2年 中島、荻野、川口
人口減少の危機への対策として、「移民の受け入れ」が日本政府によって提案された。民族共生のために何をすべきなのか、多民族国家であるマレーシアに学びながら日本における「多文化共生の在り方」について提案する。 |
5 SGC(スーパーグローバルクラブ)
「The relationship between the Gender gap and the Quota system]
1年 植木、四釜、渡邉、細谷
「ジェンダーギャップとクオータ制の関係性」について研究した。ジェンダーギャップ指数の高い国ほど議会における女性議員の割合が高いと仮説を立て、ヨーロッパとアフリカの2つの地域を比較し調査した。 |
6 アジア・オセアニア研修(in Wakayama)
「Initiatives made byJapanese car industry to help the environment」
1年 木許、堀
「経済発展に伴う環境問題」というテーマのもと、世界屈指の自動車大国である日本の代表として、車による環境への問題点、解決策を研究した。 |
JICAエッセイコンテスト「青年海外協力隊埼玉県OB会長賞」受賞
「生きた感覚」
1年9組 小山真由
「社会貢献をしていきたい。」
この気持ちは、何がきっかけでというわけでもなく、物心ついたときにはもう心の中にあった思いだと思う。では、社会貢献とはどういうことなのか。辞書には、社会のためになるよう力を尽くすことだと書いてあった。つまり、社会と共に、社会の一員として、社会に積極的にかかわっていこうとする意志があるかどうか、ということである。私は、職に就いている人はこのことを果たしていると思う。だから、仕事を言いかえると社会貢献活動と言えるのではないかと思う。
私がやっていきたい社会貢献はそういったことだけではない。世界に目を向け、世界中の人々と交流し、その地域がもつ問題の解決のため、共に活動していきたい。やるからには私だからこそできる、私にしかできない活動をしていきたい。では、それはどんなことか。私の場合はダンスをしているから、ダンスを軸に活動していこうと考えている。人種、年代、国籍に関係なく、できるだけ多くの人とダンスを通じて、心と心をつなぎ、その地域の文化、歴史を知り、そういった背景を大切にしたい。今ある問題に真っ向から立ち向かっていきたい。そのためには何が必要か。一番に思い浮かぶのは国際感覚を身に付けることだ。国際感覚といっても、様々なことが浮かんでくる。語学力、理解する心、広い視野など。では、例に挙げた三つのことを身に付けるにはどうしたらよいのか。
まずは、語学力についてだ。これは勉強することで自分のものにすることができるだろう。勉強と一口に言っても、色々な方法がある。ただ机に向かってするのが勉強ではない。語学を勉強する場合は机に向かうというより、むしろ人と向き合って話してみる、ということが大事だと思う。しかし、それは難しい面もある。なぜなら、単語がわからない、文法がわからない状態で会話するのは勇気がいるからだ。「間違っていて、人に伝わっていなかったら嫌だな。」という気持ちが邪魔をしてくる。それでも積極的に話していくことで、何にも物怖じしない心も同時に身につく。
次は、理解する心だ。理解するとは、自分とは違う環境で育ち、違った感覚や習慣、生活様式をもった人を受け入れるということだ。これは外国人と日本人の関係の間だけで必要なものではない。友達同士、先輩と後輩、先生と生徒の間でも必要なものだ。だから、日々、相手と自分の違いをわかった上で、その人に合った接し方を心がけることで自然と身に付いていくものだと思う。
最後は広い視野についてだ。では、広い視野を持つとはどういうことか。それは、遠い世界を見ることだけではない。自分の足元くらい身近なこと、自分から離れた周りのこと、日本のこと、世界のこと。とても身近なことから、地球の裏側のことまで考えられること、それこそ、広い視野を備えているというのだと思う。広い視野を持った人になるためには、勉強や経験を通して知識を増やし、考える回路を増やすことが大切だと思う。
ここでは、国際感覚ということに焦点を当て、三つのことを例に挙げて書いてきた。しかし、この三つのことだけを身に付けた人が国際感覚が備わった人と言えるわけではないと思う。国際感覚とは、日々のちょっとした出来事や経験の積み重ねによって、様々な要素が自分の中で増えていくことで、社会で生きた感覚となっていくことだと考える。
「異文化理解」 マレーシア派遣 事前研修会
1月10日(日)に、埼玉大学教授 桐谷正信先生をお招きして、今年度第2回マレーシア派遣の事前研修を行いました。
この研修は2月6日に行われるSSH・SGH生徒研究発表会で、「多文化共生についての研究発表」を行う3名の生徒に助言をいただくことも兼ねて行われました。
桐谷先生には、伝統産業・マラッカ文化・他者との共生などについて話をしていただきました。
今後の研修・研究に役立てていきたいと思います。今後も桐谷先生をはじめ、いろいろな方々をお招きして研修を重ねていきます。
★マレーシア研修 行程予定★
日時:2016年2月12日(金)~17日(水)
参加生徒 16名
・異文化見学
・マレーシア工科大学への訪問
・世界遺産 マラッカ
・伝統工芸学習体験
・郊外自然研修
スピーチコンテスト入賞
今年度も各種スピーチコンテストで、本校の生徒が入賞しました。
・国際研高校生英語弁論大会全国大会 外務大臣賞(第1位) 牧野 恵実(3年)
〃 関東甲信越大会 第1位 牧野 恵実(3年)
・大東文化大学英語スピーチコンテスト 学長賞・知事賞 田代 東香(3年)
・亜細亜大学スピーチコンテスト 優秀賞 紙本 香奈(2年)
・城西大学スピーチコンテスト 語学教育センター所長賞 新垣 春佳(2年)
・埼玉県高等学校英語スピーチコンテスト ブロンズ賞 吉田 早希(1年) ←牧野 恵実 さん
「高校生国際ESDシンポジウム」及び「SGH校生徒成果発表会」参加
発表準備にて 研究発表の様子
大盛況の不動岡ブース 質問に答える生徒たち
研究発表を終えて 参加者全員で記念撮影
中国高校生友好交流大使500人訪日団第2陣30名来校
11月10日(火)午後、JENESYS2.0の一環として訪日している中国高校生友好交流大使500人訪日団第2陣100名のうち30名の生徒および3名の引率者が来校しました。到着後はFホールにて歓迎式典を催し、両校校長による代表挨拶、記念品贈呈、学校紹介とともに筝曲部の歓迎演奏でおもてなししました。5限は外国語科2年生の異文化理解の授業に参加し、日中の教育、高校生活、文化の3つのテーマについてディスカッションを行い、放課後は外国語科1年生も加わり、文化交流会を催しました。音楽部、チア部、吹奏楽部による歓迎演目を披露し、中国側の生徒もダンスのパフォーマンスを披露してくれました。また、7グループに分かれて、SGC(スーパーグローバルクラブ)の生徒が施設案内を行うなど、交流を深めました。
半日という短い滞在ではありましたが、訪日団一行にとっても本校生徒にとっても大変有意義な時間となりました。なお、一行は埼玉県内の各施設を訪問、ホームステイ等を通じ、日本の学生や市民との交流を深める予定です。日本文化体験、環境・歴史・文化施設訪問などを通じ、内外において高い評価と注目を集める「クールジャパン」に直接触れ、地方の魅力を感じる機会を持ちます。
生徒会長の歓迎スピーチ 記念品贈呈
異文化理解の授業にてディスカッション チア部による歓迎パフォーマンス
中国人生徒によるパフォーマンス 中国民謡を音楽部と中国人生徒で一緒に歌う
吹奏楽部による歓迎演奏
アジア・オセアニア高校生フォーラム参加
世界の共通課題についての意見交換や文化紹介などを通じて、リーダーを育成するとともに近隣である他国との理解を深めることを目的に、アジア・オセアニアの国と地域の高校生が意見を交わす「世界との対話と協働:アジア・オセアニア高校生フォーラム」が11月4日(水)から7日(土)にかけて和歌山県で開催され、本校から普通科1年生の木許亜耶さん、堀すずかさんの2名が参加しました。海外からは21の国と地域から21校、開催県である和歌山県内からは11校、県外からは不動岡高校を含む5校が参加し、「津波対策をはじめとする防災対策」、「グローバル化と観光・文化交流」、「経済成長に伴う環境問題」についてそれぞれのテーマで研究発表、および意見交換を行いました。
4日はテーマごとに各幹事校に分かれ、不動岡高校は那賀高校で開催された環境問題の分科会にて、「日本の自動車産業における環境問題への取り組み」に関する研究発表を行いました。5日は和歌山県県民文化会館大ホールにて全体会が開催され、前日に行われた分科会での研究成果のまとめを発表しました。夜はホテルで県知事主催の晩餐会が催され、2人は海外からの参加者や他校の生徒らと交流を楽しんだようです。6日は高野山での世界遺産研修ということで、紀伊山地霊場と参拝道散策や阿字観体験をし、7日はホストファミリー先でそれぞれの時間を過ごしました。
分科会での研究発表 全大会での研究発表
全体会を終えて集合写真 晩餐会の様子
高野山にて ホストファミリーと記念撮影
和歌山県民文化会館にて
グローバルクラス(毎週水曜日・6限目、1年次生対象)が始まりました
SGH1期生である、130回生では、1年後期の10月からグローバルクラスが開講しました。この講座では、課題研究の基礎を学ぶとともに、継続的に研究を行うことで、より質の高い課題研究を実施することを目的としています。具体的な指導内容として、本校のSGHが研究対象として設定した、3分野5項目(環境との共生(ゴミ問題・エネルギー問題)、他者との共生(多文化共生)、地方創生(少子高齢化と過疎対策、伝統工芸、地域産業))において、共通する課題を有するパートナー国として、アメリカ合衆国を研究対象のフィールドに位置づけ、課題研究の基礎的事項としての「課題の発見方法」「課題研究の手法」「解決に至るプロセス」を生徒達に身につけさせます。
さらに、その一連のプロセスから学んだことを国内のみならず、海外にも広める「発信力(日本語・英語)」も育成します。また、実際に海外に飛び出し、現地の高校生(ボストンラテンアカデミー)や大学生の前でプレゼンテーションを行い、さらに質疑応答やディスカッションへと活動を進化させていく予定です。そのために必要なスキル(情報発信力、ICT活用能力、英語運用能力、プレゼンテーション能力)の向上も図っていくことを目的としています。